ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

「ミリィの奴ずっと言ってるぞ。お前にいつ会えるのかって。俺なんかと昼食取ってる暇があったら、あいつに会ったらどうだ?」

「悪いけど仕事が忙しいんだ:

「仕事仕事って、もうあいつ今年で十七歳だぞ」

「だから何だ?」

ブラッドの言葉に俺は首を傾げた。確かにミリィは今年で十七歳になる。それがどうしたと言うんだ?

「本当にこいつは……」
 
ブラッドは深く溜め息を吐く。

「別に良いけどさ。誕生日の日くらいは顔出せよ」

「ああ、分かってる」
 
俺は先に店を出て本部へと向かった。

「誕生日……か」
 
そう言えば昔は良くみんなで、ミリィの家に集まって誕生日パーティーをしたよな。

俺の中でミリィの姿は四年前の姿で止まったままだ。俺を見送りに来てくれたミリィを、今でも良く覚えている。

「絶対怪我だけはしないでね。無理もしちゃ駄目だからね!」
 
別れ際にミリィは目に涙を浮かべながらそう言ってくれた。それから俺は四年間あっちに帰っていない。仕事が忙しいという理由をつけて。
 
ミリィが今年で十七歳になるって事は、セシルも生きていたら同い年か……。

時々思う事がある。
 
本当はセシルは生きていて、どこかで幸せに暮らしているかもしれないと――
 
もしセシルに会えたなら、俺は自分の奥底に封じ込めた思いを伝えるかもしれない。きっと幼かった頃よりもっと好きになったはずだ。
 
でもセシルはこの世には居ない。セシルは死んだんだ。

「そうだ。誕生日プレゼントを探さないとな」
 
どんな物が良いだろか? そんな事を考えながら歩いていた時、ある店の前で足を止めた。
 
ここからだと中の様子はあまり見えないが、外から見えるガラスケースの中には、キラキラと煌くネックレスや腕輪などが置かれていた。