黒桜~サヨナラの前に~




「それでねぇ、なんか、聞いた噂なんだけど……。なんかみぃ達の真似してる人がいるんだって。」



……は?



あたし達の真似?



「……どうゆうこと?」



「うん、なんか、みぃ達の格好をして、悪いことしてるんだって。」



悪いこと……?



「……あたし達が嫌だから、わざと格好を真似して繁華街で悪いことをしてる……ってことだよね?」



そう聞くと、みぃは頷く。



……なんだそれ。



流石にやっていいことと悪いことがあるでしょ。



……許さねぇ。



「今日、繁華街行くよ。」



「……今から?」



「うん。いつ現れるか分かんないし、すごいイラついたから。絶対に許さないし。」



「そ。」



幹部室のドアを開け、中に入ると皆でトランプをしていた。



「あ、二人とも、話終わった~?終わったならトランプし……」



「ごめん、無理。」



「……え」



鞄を手にとって楓の誘いをバッサリ断る。



可愛い楓の誘いを断るのは正直辛いけど。