何より、付き合っても俺は引っ越してしまう。


今のままでも離れるのは寂しいのに、付き合ったらますます悲しくなる。


だから、俺は断ってしまった。


詩織は笑っていたけれど、本当は絶対辛いはず。


無理して笑わせてしまった。


そうさせた自分が嫌でしょうがない。


耳が聞こえれば・・・・・・・


俺は久しぶりに自分の耳を恨んだ。