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 働き始めて一ヶ月弱。


 楽しいこともあったけれど、やはりスタッフが仲良くないというのは悲しい。働くなら、やっぱり楽しい場所がいい。贅沢は言えないけれど。


 夏休み間近で、はぴねすとしては人手が欲しい時。
 陽希くんのシフトも頼りにしていた部分もあった。ここ最近の休みは予想外といったところ。


 という夏彦さんの嘆きを櫻子さんから聞いていた。



「長風呂しすぎたかな……」



 わたしは慌てて湯船から出る。夏彦さんを待たせるわけにはいかない。


 適当に身体を拭いて、パジャマ代わりに着ているスウェットに袖を通す。髪の毛は濡れたままだけど、今日は乾かす気になれなかった。



「夏彦さん、お風呂――!!」



 わたしは一歩、バスルームから足を出して固まった。


 来客中で玄関に人がいた。
 その人はかなり驚いた顔をしていて、きっとわたしも同じ表情をしているに違いない。