「たまには遊びに行こうぜ」 「えっ、今から? 今日は料理を教えてくれないの?」 何がなんだかわからず、戸惑ってしまう。 玄関で出迎えた崇さんは、すでにエプロンを外し、ブルゾンを着てメッセンジャーバッグをかけている。 準備万端のようだ。 「今日の料理教室は休みだ。そんなに遅くなるつもりはないから、外でご飯を食べよう」 崇さんはそう言うなり、玄関から出て行く。 「いや、ちょっと待って。せめて着替えさせて!」