「過労だって」
「過労。おじさん、いつも家にいないもんね。その間ずっと働いているなら、そりゃ倒れるか」
「うん、そうなんだよね」
私は笑おうとして、うまく笑えなかった。
「私、お父さんが仕事って言って家を空けている何割かは、仕事もないのに帰ってこないのかと思ってた。
本当にそこまで働いてくれているなんて思わなくて……お父さんのことを全然知ろうとしてなかったし、お父さんの体を気遣えてなかったなーって思い知った」
「茜……」
真衣が哀れむような目をしたので、私は努めて明るい声を出した。
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