満面の笑みを見ると、肩の力が抜ける。この顔を見れば、嘘でないことはわかる。 「良かった」 「んん、もしかして」 私は頷いた。 「私が作ったの」 「嘘、すごい」 真衣は卵焼きをひと切れ持ち上げて、マジマジと見た。 「ちょっとそんな風に見ないでよ」 「いいじゃん」 「恥ずかしい」 きっちり巻けているので大丈夫なはずだけど、そんな風に見られるとドキドキしてしまう。