目もティッシュで拭って、ようやく少しスッキリする。 「私、顔を洗ってくるね」 「うん、そうしな」 ヒラヒラと手を振る真衣に背を向け洗面所へ行くと、冷たい水で顔を洗った。 目を冷やすならお湯よりも水でと思ったのだけど、真冬に水は冷たすぎたかもしれない。 手がかじかみ、指先が赤くなった。 でも、冷たさですっかりと目が冴えて、泣いて重たくなった瞼が軽くなった。