私も息をつく。 ……誕生日ねぇ。 「とにかく、うちがお世話になってる、家政婦紹介所の所長さんの息子さんらしいよ。親の会社での仕事で変なことはしないんじゃない?」 「御曹司ってこと? 茜、付き合えば玉の輿よ」 私はぷっと吹き出した。 確かに、社長令息や御曹司と言えるけど、崇さんには似合わない肩書だ。 「小さな会社だし、そんな大騒ぎする相手じゃないよ」 「ふーん。とにかくさ、どんな人か見てみたい」 「えっ」