先ほど悠に触れられた場所が悠の熱すぎる体温を思い出させる。
「はぁはぁ、ん、紗久」
「………わかりましたよ!!」
その姿を見るに耐えなくなった私はついに折れてしまい、声をあげた。
元々は高熱でうなされているであろう悠を助けに来たんだ。
ね、熱の日くらいわがままに付き合ってあげよう。
「こ、こっち向いて、悠」
悠に声をかけながら小瓶に口をつける。
これは看病よ、紗久。
お医者さんと一緒。
ナースと一緒。
「飲ませてくれるんだ、嬉しい」
くるりとこちらを向いた悠が本当に嬉しいそうに笑う。
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