「紗久ちゃんも災難だったね?体は大丈夫?」
「は、はい!!ピンピンしてます!!」
お兄ちゃんから私へ視線を移した大和先輩が心配そうに私に微笑んだので大丈夫だと言うことをアピールするために両手をブンブン回して見せる。
こんなに元気でございます!!
心配無用です!!
そんな私の様子を見て安堵したように「そっか、よかった」と言い、今度は優しい笑みを大和先輩は私に向けてくれていた。
大和先輩は優しくて優しくてすこぶる優しい一つ上の先輩。
生徒会副会長であり、お兄ちゃんのパートナーだ。
「んじゃ、行くぞ、紗久」
「うわっ」
グイッ
私の腕をいきなりぶっきらぼうに玲桜が引き、声を出す。
な、何!!?