切なさで少しだけ震える声がどれほど悠を苦しめていたのか痛いほど伝わってくる。




普段気持ちを表に出さい悠の普段通りに私と接するという精一杯の強がり。







「……私は、正直この世界でみんなと幸せにずっと生きていきたい。生きていきたいけど……」







そこで私は言葉を詰まらせる。




正しい答えなんて最初からわかっていた。




わかっていたけど、幸せすぎてそんな答えなんて出したくなかった。






これは私のただのわがままだ。







「いつかみんなこの世界の違和感に気づき、本当の世界を求めるだろう。ここは幸せな世界だが、偽りの世界である以上、それは誰も求めている世界ではない」






怜桜が正しい言葉を私に与えてくれる。




そして怜桜も私の手を悠と同様に強く強く握りしめた。







「俺だってお前の望みなら何でも叶えてやる。素直に言えよ、どーしたいか」






「………っ」







怜桜が力強く私を見つめる。






私は………