「顔赤いよ?またインフル?」






縮めた距離から悠が意地の悪い笑みを浮かべて私の顔をのぞき込む。







コイツ、絶対わかってる。




その顔は確信犯だ。







「な訳ないでしょ、近いのよ、悠が」







グッ







早くこの心臓に悪い距離をどうにかしたくて悠の胸を思いっきり押す。





押すのだが。








「………っ」







な、何てことだ。



びくともしない。








「積極的だね、紗久。そんなに俺のこと触りたかった?」





「アホか!!どーしたらそう捉えれる訳!!?これは離れろってことなんですけど!!」








胸を押し続ける私を見ておかしそうに笑う悠に怒りで叫ぶ私。






どういう解釈してんだよ!!!