「失礼します」
西園寺先生が挨拶をして部屋に入ったので、あとを追うように私も部屋に入る。
うわぁ……ちょっと緊張してきた。
「紗久、よく来たね」
「……っ」
部屋の1番奥で。
大きな黒い椅子に腰掛けて優雅に微笑む理事長。
そしてその両隣にアルバーロ様と楓おばあちゃんが。
予想外のメンツのお出迎えに驚きすぎて言葉を詰まらせる。
1人だけでもその存在は絶大なもので尊いのに、それが3人になるともう息をするのすら辛く感じる。
な、何だ、このオールスターズは。
「あ、えっと……こ、こんにちは」
驚きながらもとりあえずは挨拶をと思い、生気のない挨拶を3人にする。



