君には僕しか見えない。



そこまで言うほど大層な景色ではないと
思うが。


彼女のように柵の方まで行ってみたら景色が
変わるかもしれない、と思ったので一度
挑戦してみたが、『学校の屋上』という
感想しか思い付かなかった。

彼女はつくづくよく分からない。


それに、ここへ来といて?と馬鹿にされるかも
しれないが俺は軽度の高所恐怖症だ。


下を覗きこむとふらっときてしまう。


余計に心に刻んでおきたい景色とは
思えなかった。


なので、いつも柵にもたれかかっている彼女に
こちらへ来いと言われても絶対行かない。


行きたくない。怖い。