君には僕しか見えない。




せっかく見付けたが、俺だけの特等席を新しく
見付けなくては……と呟く俺を、不思議そうに
彼女が見ているのに気がついたのは大分後の
ことだ。


「………えっと何か……?」


「……〝昇くん〟っていい名前だね。」


また、いきなりだ。


随分とフリーダムな人だな、と俺は冷や汗を
拭いた。