見た目だけだと頬の腫れしかわからないけれど、全身が痛そうで動き方もぎこちない。


制服の下がどうなっているのか、心配になる。


イジメ代行社……。


あたしはその言葉を思い出し、もう一度朱音を見た。


朱音はまだ教科書に視線を落としている。


「お前はいろんな所から恨まれてそうだからなぁ」


玲央がそう言い、ケラケラと笑う。


仁は軽く舌打ちをして自分の席へと向かったのだった。