ごめん。


ごめんごめんごめんごめん!


由梨はなにも悪くないよ。


悪いのは全部あたし。


蓮に頼ってしまうくらいに弱かったあたしが悪いの!!


「学校へ……行く途中で、いきなり知らない男に手を掴まれて……車に乗せられて……」


由梨が懸命に話をしている。


あたしは何度も頷き、何度も耳を塞ぎたくなりながらその話を聞いた。


「気が付いたら知らない家にいて……それでっ……」


記憶を整理することで恐怖が蘇って来たのか、由梨はガタガタと震えだした。


「大丈夫。もう大丈夫だから!」


「手足を拘束されて、何度も殴られて蹴られて……!!」


由梨の弱弱しい声が叫び声に聞こえる。


痛かった。


心をビリビリに引き裂かれるように、ひたすら痛かった。