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昼休憩になるとあたしは蓮を呼んでいつもの中庭に移動をした。


「蓮、妙な事は考えないでよ」


あたしがそう言うと、お弁当を食べようとしていた蓮が手を止めた。


「妙な事?」


「昨日電話で言ってたでしょ? あたしを守るって」


「あぁ。好きな女を守るのは当然だろ?」


『好きな女』


その単語に心臓がドキンッとはねた。


こんな状況じゃなければ、すぐにでも蓮の胸に飛び込んだかもしれない。


今だって、すべてを投げ出して蓮に泣きつきたい気持ちで溢れている。


だけど、あたしはその気持ちを押し込めた。


「由梨を危険な目に合わせないで」


雄太郎の件で蓮はまた何かを考えて動き出すかもしれなかった。


それを阻止できるのはきっとあたしだけだ。