「大丈夫だよ由梨。あたし、今日はずっと由梨のそばにいるから」


「本当に?」


「本当だよ。久しぶりだよね、由梨の家に泊まったりするの」


そう言うと由梨は少しだけ笑った。


昔、もっともっと幼かった頃、あたしと由梨はよくお互いの家にお泊りをしていた。


休日になるたびにどちらかの家に泊まりに行くから、毎週楽しみで仕方がなかった。


由梨と一緒にいる時間はあっという間に過ぎて行ってしまうから、いつも夜中まで起きてコッソリおしゃべりをしていた。


それでも話す事は尽きなかった。


好きな子の話。


好きな先生の話。


嫌いな子の話。


嫌いな科目の話。