だけど、クラスも名前も知らない人がほとんどだった。


「俺の知り合いの先輩だよ。桐嶋先輩って、知ってるだろ?」


その名前を聞いてあたしはヒョロリと背の高い男の先輩を思い出した。


「桐嶋先輩にサイトの事を話しても大丈夫だと思う?」


立石先生はサイトの事を口外してはいけないと言っていた。


完全に、あたしたちだけの秘密なのだ。


「最初はそれとなく探りを入れてみればいいと思うんだ。それで知っていそうなら話を聞こう」


「わかった」


あたしは頷き、放課後の予定を取り付けたのだった。