「里佳、大丈夫か?」


蓮が心配そうにして声をかけてきてくれる。


あたしは頷き「まぁまぁだよ」と、返事をした。


蓮はあの書き込みをした日から毎日家まで迎えに来てくれていた。


あたしが学校へ来る気力がなくなっているんじゃないかと、心配してくれているのだ。


蓮の優しさが嬉しくて、最初は涙が浮かんでいた。


だけど今は違う。


由梨をイジメることばかり考えているせいか、心がどんどん乾いてきて、嬉しさや楽しさを感じてもなかなか笑顔になることができなくなっていた。


自分がどんどん嫌な性格になっていくのが、自分でもよくわかった。


あたしに比べて朱音は今日も元気そうだ。


自分が直接手を下したわけでもないし、仁は彼氏として最低の人だった。


だから仁が不登校になった事も気に病んでいないのだろう。


「里佳、正直このまままずいと思う」


蓮にそう言われてあたしは「え?」と、聞き返した。