結局、あたしは蓮以外のクラスメートに《イジメ.com》からメールが来たと相談することはできなかった。


本当は朱音にも話を聞いてもらいたかったのだけれど、今の朱音に相談しても真面な返答がもらえるとは思えなかった。


「どうしてこんな事になっちゃんだろう……」


あたしは窓の外を眺めてそう呟いた。


今日も学校へ行かなきゃいけないのに、心が重たくて体が言う事を聞いてくれない。


どうにか制服に着替えたものの、自分の部屋から出たくないのだ。


「里佳、早く起きなさい!」


一階からお母さんの怒る声が聞こえて来て、あたしは渋々部屋を出たのだった。