その中から取り出されたのは数枚の写真だった。


クラスメートたちと撮影したもので、みんな制服姿だ。


「これは俺が2年生の時に撮った写真なんだ」


どれも変わりのない写真だ。


教室で撮ったものやグラウンドで撮ったもの。


仲のいい友人たちとの撮影らしく、どれも同じ顔ぶれが写っていた。


1枚1枚見ているうちに、ふと気になる箇所が見つかった。


「この人って、この人と同一人物ですか?」


あたしは2枚の写真を手に取って、それを交互に見つめた。


写っているメンバーは同じに見えるが、1人だけ急激にやつれているのだ。