緩く首を振る。
さっきから私、同じ動作を繰り返してばかりいる。
「ううん、そんな、全然失敗だなんて思っていないけれど、でも」
弁明するような早口になったのは、黒瀬君と一緒に過ごして楽しくなかったことなんて一度もないから。
後悔なんてしないから。
口ごもった私に、優しく続きを促す。
「恥ずかしい?」
……うん、そうだね。
そうなんだろうね。
恥ずかしいというよりは、どちらかと言うと、照れくさいのかもしれないけれど。
ちょっといっぱいいっぱいで、自分でも持て余すこの気持ちがなんなのか、うまく分からなかった。
殊勝に頷くと、黒瀬君が口元を歪めてくしゃりと髪をかき上げる。
かき上げたまま、ふい、と横を向いて肘をついた黒瀬君の耳が、赤かった。
「恥ずかしいのはさ、木戸さん」
ほんの少しかすれた低い声。
腕越しに覗く、いじけたような流し目。
ふてた唇。
「……俺も同じって、知らないでしょ」
かち合った瞳に固まると、唇を尖らせた黒瀬君が、瞬きをしながら赤い顔をうつむけた。
さっきから私、同じ動作を繰り返してばかりいる。
「ううん、そんな、全然失敗だなんて思っていないけれど、でも」
弁明するような早口になったのは、黒瀬君と一緒に過ごして楽しくなかったことなんて一度もないから。
後悔なんてしないから。
口ごもった私に、優しく続きを促す。
「恥ずかしい?」
……うん、そうだね。
そうなんだろうね。
恥ずかしいというよりは、どちらかと言うと、照れくさいのかもしれないけれど。
ちょっといっぱいいっぱいで、自分でも持て余すこの気持ちがなんなのか、うまく分からなかった。
殊勝に頷くと、黒瀬君が口元を歪めてくしゃりと髪をかき上げる。
かき上げたまま、ふい、と横を向いて肘をついた黒瀬君の耳が、赤かった。
「恥ずかしいのはさ、木戸さん」
ほんの少しかすれた低い声。
腕越しに覗く、いじけたような流し目。
ふてた唇。
「……俺も同じって、知らないでしょ」
かち合った瞳に固まると、唇を尖らせた黒瀬君が、瞬きをしながら赤い顔をうつむけた。


