隣の席の狼君《短》




勉強を教えてもらい始めて一時間。一生懸命問題集をといているとき、ガラガラッと教室のドアが開いた。


自然と手が止まり、音のしたほうへ視線を向けた。


「あぁーココにいたぁ」


パツキンの髪に、濃いメイク。着崩した制服、以上に短いスカート。ザ・ギャル。


誰??


「健太、教室で女の子と勉強会??なかいんだねぇ」


「玲(レイ)、今取り込んでるんだあっち行け」


なに、お互いに呼び捨てにするほど親密な仲なの??


モヤッとした何かが心に生まれる。勉強どころじゃない。


あれ、なんでモヤモヤしてるの??大神君が他の女子と話してるから??


大神君と仲のいい子は自分だけって、高くくってたから??


ドロドロとしたもの、汚くて目を逸らしたくなる。あぁ、コレって嫉妬か。