「柊君、龍王とセアロマのことをもう少し詳しく知りたい。」




葵のおじいちゃんが柊見てそう言う。




「はい。まずセアロマはDARKSが青のガーネットを探し出すために開発したものです。

あの粉を被ってしまうと能力者達は力を抑えられてしまうは知っていますね?

でもガーネットとはその人の身の危険を感じると封印された状態でもその人を守る作用があります。

だからあのロボットが大量に現れた日、葵に目をつけていた多田がセアロマを体育館中にばら撒いた。


舜達は力を失ったが葵にはなにも起こらなかったんです。

その事実こそ、葵への疑いが確信に変わった日でした。

そして次に龍王…ここにいる皆さんも聞いたことはありますよね??」




柊の言葉に全員が頷く。




「安倍晴明が封印したと思われる龍王は今、世界で一番大きな陰陽師組織、DARKSで封印の管理をしています。

ここからは俺も聞いた話なので憶測になりますが、長年龍王の管理をして来たDARKSのボスが龍王の復活を試みているようです。

でも安倍晴明が封印した龍王を復活させるためには安倍晴明と同じ力、もしくはそれ以上の力が必要なんです。


そんな力はもうガーネットしかありえないでしょう。

さっき新田が"多田は自分の不利になることは一切言わなかった"と言ってましたがそれはきっと龍王の事です。


多分奴らは葵の力を使って龍王の復活を企んでいると考えられます。



多田は葵にガーネットを操るための修行をすると言っているそうですが、それも怪しいものです


何にせよ、そんな場所に葵を行かすなんてことあってはならない。

でも、ガーネットの力を抑え、無力化にする方法を知っていてそれを実行できるのもまたDARKSでしかできないのも事実です。
このままいけば葵は完全に覚醒し、その力が葵を乗っ取ってしまえば…人間界が崩壊することもありえます。」