「そん…なの…信じられません」
確かに先生の言う通り私が青のガーネットを灯しているからセアロマが効かなかったのかもしれない。
でもそうじゃ無いのかもしれない。
それに…5年も舜や皆と会えないなんて考えたくも無い。
信じられないんじゃなくて、信じたくないだけなのかもしれない
「信じられないのも無理はない。
なら俺がここで証明してやろう。お前が青のガーネットを灯していると言う事実を」
そう言って先生は印を組んだ
「い…や…やめて…」
見てしまったらもう後には戻れない気がする
「精霊なるガーネットよ今ここに灯火と現わん」
先生がそう唱えると
私の心臓が青く光り出した
胸が熱く焼けてしまいそうだ
目の前で起こっていることに恐怖さえも覚えた
そして青く光った心臓から六角形の宝石のようなものが浮き出てくる。
「これが青のガーネットだよ」
私の心臓から出てきた青い宝石はゆっくりと回り出す
なん…なの…これ?
本当に…私が…宿しているの?
私の力が覚醒してしまうと舜や皆たちを傷つけてしまうの?
「なんで…」
今まで私は知らなかったの?
青のガーネットは何者かによって封印されたって先生が言ってた。
おじいちゃんたちは知ってるのかな?
私だけが知らずにのうのうと今まで生きてきたのかな?
"なんであたしなの?"
「これでも信じれないなら直接ご両親に聞いてみるといい。知らないはずがないからな。
ゆっくり考えてくれ。2週間後、いい返事を待ってる。」
先生はそう言って残っているコーヒーを飲み干し、病室を出て行った。