まあその通りだけど…。

私の容姿をバカにされたのはムカつく。

私は、お兄ちゃんの頭を思い切りグーで殴ってやった。


「痛っ!!」


お兄ちゃんが頭を抑える。


「あのねえ、私だってそこそこモテるくらい可愛いんだからね!」


まあ、全員振ったんだけど。


「へえ、もの好きもいたもんだな。

まあ、顔はそこそこだったとしても、その暴力的な性格じゃあ誰も彼氏にはなってくれないよな」


お兄ちゃんがまたそう言ってきたので、また私はお兄ちゃんの頭をグーで殴る。

今度は、もっと強く。


「こら沙苗、あんまりお兄ちゃん殴らないの。

総司も総司よ」


とお母さんが注意する。


「ていうか、捧げ者って断れないの?

私いやなんだけど!

お祭り全然回れないし、くらーーい部屋の中でお花持ってじーーっとしてなきゃいけないんでしょ?

絶対だるい!めんどい!

私、友達と花火見る約束してたのにぃー!!」