哀川さんのノートが見やすくて移すのにそう時間がかからなかった。
「風呂行ってくる。」






風呂から出て毎回思うこと。

_______________髪乾かすの面倒。

男なんだし、女子より髪は短いんだから別に乾かさなくてもいいでしょ。
だけど、乾かさずに行くと毎回哀川さんに注意される。
それも、僕の体調のことを考えて。
だから何も言えない。
なんて思いながらリビングへ行くと、哀川さんが机に突っ伏してた。

「寝てる?」

近寄ってみると規則正しい寝息が聞こえる。
_______________あ、寝てる。
机に何もないということから僕が風呂から出るのを待っていた?
それともただ単に眠たかっただけとか?
「哀川さん、起きて。」
呼びかけてみても反応がない。
揺すってもいいけど、哀川さんが触れられるのが怖いなら急に触っちゃダメだよね……。
「ねぇ、起きなよ。風呂は入ってきたら?」
寝てるけど一応声をかけてみる。
今の時間を確認するとまだ8時3半過ぎくらい。
いつも寝ている時間より全然早い。

ソファーに座り込む。
「哀川さんだって疲れるよね。」
いつもたくさんのことをやってくれてるから気づかなかった。
まぁ、今日は色んなことがあったから仕方ないか。
卵焼きで焦ったり、突然家に来て急いで準備したり……。
明日は少し手伝ってあげようか。


ソファーに深く腰をかける。
「眠い。」

僕もそのまま瞼を落とした。


ルームシェア4日目、終了。