「貴様は以前もジロジロと見ていただろう。俺は知っているんだからな!」



大股数歩で私の顔面すれすれまでくると、



「まさかお前」


「あの、非常に近いんですけど……!?」



慌てふためく私など無視をしてジーッと鋭い視線を浴びせてきた。



「貧弱な娘の分際で、この家のセキュリティに興味があるのではなかろうな?」



は?

どうやったらその思考回路に至ったのかお聞かせください……。



「不躾なことを言うものではありませんよ」


「はっ!黒崎様!?」



門が開かれたと同時に現れたのは黒服の黒崎さんだった。