推薦状がないという理由で第一面接は即落選。


当然の結果に肩を落として帰っていたら、



「青薔薇の面接を受けたと聞いたが、本当なのか?」



私の前に現れて声をかけてきたのがラスボスだった。



「なっ……椿のお父さん!?どうして、それを知ってるんですか……?」



っていうか、今私の家から出てきた……?



「素晴らしい家に住んでいるんだな?上がらせてもらったが、世界遺産に登録してもらいたいという気持ちが抑えきれないほどだ」



人ん家の感想がそれか………。


立ち尽くす私を子供の頃と同様に冷ややかな目で見下ろしてきた。



「な、なにしに来たんですか……星ノ宮家のご当主様が」



相変わらず怖いけれど精一杯の抵抗で声をあげた。



「わたしは青薔薇の卒業生だ。理事とは今でも食事をする仲でね。外部からの入学希望者にどんな優れた人材がいるのか尋ねてみたが驚いたよ。キミの名前が出てきたから。身の程知らずだな」



………数年ぶりに会ったけど、やっぱりラスボスのことは嫌いだと再確認した瞬間である。