そして、次の日。


当然、防弾チョッキなど優れた物を用意出来るわけもなく、私はヒヤヒヤしながら登校した。



「……あれが、あの椿様のストーカー!?」


「どんな手を使って推薦状を奪い取ったのかしらねぇ」



なんて失礼な人達の集まりなんだ……。


ちょっと待ってはくださらないだろうか?


誰も私と椿の幼少期を聞いてはくれないのか。


決してストーカーじゃない!!


そもそも椿と私の出会い方だって、相当失礼なものであった。



────それは5歳の頃。


おじいちゃんの残したお店を継ぎたいと言った両親とともに、古いお店のあるこの町に越してきたことが始まりだ。