ふたりのやりとりに疑問が浮かんだけど、とても聞ける状態ではない。
それに椿が声をかけてもホントに興味がないとばかりに、火神さんはあっけらかんとしている。
「それよりこの騒動なんとかしてやってよ。このままじゃ、明里がどっかの令嬢の手下に暗殺されかねないよ?」
暗殺…………。
なんて物騒な。
明日になったら教室にスナイパーとかいるんだろうか。
「幼なじみですって?まさか、椿様を追いかけて入学したということ……?」
「やだっ、怖いわ……推薦状も脅迫して手に入れた可能性まであるわね。それって、ただのストーカーよね?」
幼なじみと知られた途端、豆腐屋の庶民からストーカーに変わっていってるではないか。
カシャカシャッ。
そしてなぜかどこかの黒服の人が私にカメラを向けている……。
「豆腐屋の庶民をもっとアップで撮ってちょうだい。校内新聞にするわ」
新聞!?
なぜ!?



