だから私は、ずっとこの先も、隣で椿の笑顔を見ていたいんだ。
そう言ったら椿はどう思うのかな。
「明里様なら、きっとやり遂げられると信じています」
ローズクイーンが決まるまでのタイムリミットは刻一刻と迫っている。
背中を押されて、私は大きく頷いてみせた。
「私も、諦めたくない。だから最後まで頑張ります」
「椿様も見守ってくださっていますよ」
それだけで不思議となんだって出来そうになるよ。
青薔薇に行くことを決めたのはラスボスでもなく、私自身だ。
だから、たとえ身分が違おうとも、椿のいる世界にだって私は飛び込んでいく。
お父さんとお母さんが大切にしているこのお店だって、私は守りたい。
たとえお姫様にはなれなくても。
椿の隣にいたいって思うこの気持ちだけは、どうか認めてほしいから。



