「この青薔薇学園のカリキュラム全てを、最高評価であるSSで習得した証。オールSSなんて、歴代の卒業生でもまだひとりしか得たことがない……」
全てのカリキュラムを最高評価で……?
それだけで、手のひらに汗が滲む。
火神さんも真剣な顔つきだった。
「男は“ 青薔薇のプリンス ”。女は“ ローズクイーン ”。100万のゴールドバーよりもその称号にはなによりも価値がある。社会に出てからも一流として、なお一目を置かれるからね」
「………鬼すぎる試練だ。いや、こんな難易度高いなんて聞いてないっ」
思わず本音が零れた。
「ま、まぁ……無理とは言わないけど。なんせここのカリキュラム自体、外部入学の明里は初めてでしょう?だから、耐えれるかなってことが心配だよ」
「……火神さん。私、身の程知らずにも程がありますよね」
そこまですごい称号だなんて知らずに。
なんの教養もないド庶民が、とんでもないことに挑もうとしてるなんて。