机に全てのテキストを積み上げる。
今までの復習を兼ねて少しでも知識を頭の中に詰め込むんだ!
「燃えてるねー。本気出してるって感じ?」
登校してきた戸澤くんがからかうような口調で言う。
「このまま突っ走らなきゃ!で、でも本気出しすぎて最後には燃え尽きそうだよ……」
「んじゃ俺も手伝ってやる。問題出すから秒で答えろよ?」
「え!?う、うん!お願いします!」
ケラケラ笑う戸澤くんは私の正面に腰かけるとテキストを広げた。
いくつか答えてみたけれど、時折難問を出してくるから答えに迷ったり……。
「意外と答えられてんじゃん。星ノ宮のレッスンのおかげか?」
「……っ、うん。私のために時間作って教えてくれて。だから無駄にしたくないの」
「そりゃ気合い入るわな」
「それに、後悔したくないから……っ」
たとえ称号に手が届かなかったとしても。
あの時もっとこうしていればよかったって後悔を残したまま、青薔薇を立ち去ることになるのは嫌だから。