ついでに、立ち振る舞いや会話の仕方なんかも再チェックしてくれるらしい。
「堅苦しい青薔薇の祭典っつぅのはもうすぐだろ?気合い入れろよ、榎並」
戸澤くんは私の頭を譜面でポンッと叩く。
「もちろん!ここからが勝負だもん!」
7月はまもなくやってくる。
ローズクイーンへの最終評価をかけた追い込みがかかっているのだ!
「そうだ、明里。7月になるとどのレッスンの評価も教えてはくれないからね」
「えっ、そうなの?」
「祭典の前日まで。つまり最終評価を与えられるまではわからないってこと」
ということは……祭典の前日にローズクイーンになれるのか、なれなかったのかがわかるってことだ。
「残りの期間は一切手は抜けねぇってことだよな?」
戸澤くんが問いかけると火神さんは大きく頷いた。