「そもそも!!なっ、なぜ僕の居場所がわかった!?」
「お前が吹っ飛んで教室出てく理由なんか、明里しかないだろ?」
って言ってるのに全く聞いちゃいない蒼ノ月様。
「まさか星ノ宮、キミは僕に対して俗に言うストーカ……」
ストーカーと言いたかったんだろうけど、それより早く椿が蒼ノ月様に距離を詰めた。
「今日は本気で黙らせてほしいの?」
妖しい笑みを浮かべて蒼ノ月様の顔を覗き込んでいる。
「……っ、いちいち距離を縮めるなぁ!」
「あれ?王様はひどくご乱心?」
なんて言いながらからかって椿が笑う。
椿……絶対、蒼ノ月様で遊んでるよね……?
誰かこの王様と王子をなんとかしてよ、と思ったけど。
「我が青薔薇のツートップがいらっしゃってるというのは本当なの!?」
お嬢様達があちこちから集まり始め、教室は甘い声で包まれる。



