「自分でも、ここまで独占欲強いって知らなかった」
はぁっ……と自嘲気味に吐き出された溜め息すら近くて。
目の前にある椿の顔を直視出来ない……。
「今日は……蒼ノ月様の家まで来てくれてありがとう……っ。もう、帰るね……」
助けてくれたお礼を伝え、早くも限界になった私は立ち上がろうと試みたものの、
───パシッ
「悪いけど、帰す気ないよ?」
何もかも見透かした瞳で私の手を掴んだ。
案の定、身体はすぐにベットに戻される。
「あんなのに押し倒されるとか、少しは警戒心持ちなよ」
「……だから、あれはホントに事故で!それに、ローランド先生からの指摘を受けたことで、悩んでたみたいで……」
私はフードコートへと行った経緯を全て話した。
その間も掴まれた部分がじわじわと熱を持つから、しどろもどろになりそうだった。



