「あ、はい。知り合いっていうか、私の父も警官なんです」 「あら」 おばあさんは驚いて目を開いた。 刑事の一人が、おばあさんに問いかける。 「今回の経緯(いきさつ)を訊きたいので、お時間をいただきますがよろしいですか?」 「え、ええ……」 不安そうな顔になったおばあさんの肩に、咲桜は手を載せる。 「大丈夫ですよ。みんな優しいですから。一般の方にご迷惑をかけるような不手際は、在義(ありよし)父さんが赦しません」 「お父様の、お名前?」 「はい。父は、県警の本部長をしています」