「ほら、お風呂行くよ。また見張っててあげるから」



『いや、でも。何度も申し訳ないです』


見張ってるって暇だろうし、何度もさせるのは申し訳ない。しかし沖田は、クスッと笑みをもらすと一花の頭をポンッと撫でた。


「気にしてないから大丈夫。それにいいの??隊士と鉢合わせする可能性だってあるよ??」


『あぁぁ』


それは嫌だ。


「ほら、頼ったらいいんだよ」


『沖田さん、優しいですね』


裏がありそうで怖いけど。後で無理なお願いとかされないだろうか。


「君は、心の中で思ったことが顔に出るんだよ??知ってた??今、失礼なこと考えたでしょ??」


沖田は一花の頬をビヨーンッと引っ張った。地味な痛さに一花はジタバタと暴れた。


『いひゃいいひゃい!!ごめんにゃはい』


「謝ったって事は思ったんだね??」


かまかけだった!!!!ニッコォォォッと素晴らしく綺麗な笑顔の沖田に、全身から嫌な汗が噴出した。


「……一緒にお風呂入ろうか」


『え??』


「僕も濡れちゃったし。見張りはいらないって言ったぐらいだもん、いいよね一緒に入っても??」


『いや、そんなわけなッ!!』


よし行こう!!沖田は軽い足取りで風呂場へ向かった。抵抗する一花を引きずって。


あぁぁぁぁぁ!!助けて、山崎さぁぁぁぁぁん!!!!