恥ずかしさで、顔から火がでそう‼


もうひとつ光代にスプーンをもらい、一花は沖田にもう一度白玉を差し出した。


「本当だ美味しい」


白玉を食べた沖田は、幸せそうに笑った。


二人はそれぞれ注文した甘味をわけあい、しばしの休息を終え甘味屋をあとにした。


屯所への帰り道は、甘味の話で盛り上がった。幸せそうに話す沖田の姿を見て本当に好きなんだと、一花も笑みをこぼした。


ーーポタッ


話をしていた一花の鼻にしずくが一滴落ちた。あれ?ッと立ち止まると今度は数滴が頭に落ちた。


「……夕立みたいだね。少し走るよ‼」


沖田は空を見上げ、一花の手をとると走り出した。