外魔への怒りを気力に変えて、勢いよく洗う。なんとか三十分ほどして洗い物を終えた。


ずっと屈んだままで作業をした所為か、立ち上がると体中がボキボキとなった。


『んーー!!洗濯って結構きつい仕事ですね』


「えぇ、便利な道具でもあればいいんですが」


そうですね、洗濯機とか洗濯機とか洗濯機とか。洗濯機を考えた人って天才なんだな。


改めて洗濯機を開発した人の凄さを実感しながら、洗った洗濯物を干していった。


せっせと干し終わった洗濯物を眺める。


なんだろうか、この達成感は。


「あれ??一花ちゃん……洗濯物終ったの??」


声のする縁側の方を見ると、手拭で汗を拭きながら沖田が軽く手を振っていた。


どうやら、稽古をしていたようだ、近くの柱には竹刀が立てかけてあった。


『はい、たった今終わりました!!沖田さんは稽古中ですか??お疲れさまです』


「ありがと、君こそお疲れ様。いっぱいあったでしょ洗濯物」


『いえ、山崎さんも手伝ってくれましたし』


「そうなんだ、今度は僕も手伝うよ」


ブフッと隣に立っていた山崎が盛大に噴出し、一花はビクッと肩を揺らした。