「朝比奈君。それはどういう意味だい??」



「まぁ、君の着てるその着物も山崎君のだしね。それじゃあ君は、お母さんのお下がりを貰った娘だね」



『え』



鮮やかではないが、小さな花が散りばめられた淡い色の小袖。どう見ても女用だよね。ん、これ山崎さんのものなの??


え、そうゆう趣味??


「やめてください、その発言だけでは誤解されてしまいます」


沖田んをキッと睨む山崎の着物の袖を一花はつかんだ。


『人にはいろんな趣味があります!!私は偏見なんてもちません!!山崎さんは山崎です!!』


「もうしてるみたいだね」


アハッハッと大笑いする沖田に、山崎はため息をつくと一花に目線を合わせた。


「それは確かに自分のものです。ですが、自分は任務を果すためのみそれを着用します」


趣味で着ていないんですよと言う山崎に、一花はあぁっと納得した。


「山崎君は情報収集のために女装したりするんだよ」


『……山崎さん、お綺麗ですもんね!!化粧とかしたら、男の人だって誰も思いませんよ!!』


納得!!っと笑顔を浮かべる一花に、山崎は何度目かのため息をついた。