『私は、助けを請うしか出来ない弱い生き物です。戦力にもならないし、自己防衛もできない。足手まといなのは、分かっています』


「いいや違う。事実、君の持っていた知識は、我々の知らない情報だ。私は、君がいてくれて大いに助かったと思っている」


『……そんなこと』


「いいや、近藤さんの言うとおりだ。相手の情報は小さなものでも欲しい所だ。戦とはその場の戦いも重要だが、作戦が勝負を左右する」


土方は腕を組み、見上げる一花にフッと笑みを向けた。


「お前がもし、負い目を感じるっつーんなら。その知識を俺たちにかしちゃーくれねーか??」


私の知識??でも、簡単な事しか分からない。それでもいいのだろうか。


そんな不安を土方は感じ取ったのかニヤッと笑みを浮かべた。


「お前の知識、それから雑用。それを対価とする、だから胸はってココに居たら良い」


「なんだか、土方さんの方が悪者みたいですね。凄い顔してますよ」


茶々を入れた沖田に、土方はうるせぇよっと眉間に皺を寄せそっぽを向いた。