この状況に先生も思わず苦笑い。



とりあえず、私達はこの状況に手を出せず...

ただ見守るだけ。



5分後──



「ねぇ、まだなの?」



5分間も鳴海くんが飛び跳ね、棒で荷物を突っつく姿を見せられ流石に口を挟んだ。



早く帰りたいんですけど。



「あともう少しだから黙ってて」



これ...荷物が取れるまで帰れないパターンじゃん。



それから10分後──



「ほらね!取れたでしょ」



ようやく荷物が取れ、自慢気に荷物を見せてくる鳴海くん。



「はいはい。良かったねーー」



そんなドヤ顔をされたって、こっちは10分間も同じ光景を見せられてるんですよ。



「お、おう。ありがとう。じゃあ、気を付けて帰れよ」



「「はーい」」



「ほら、早く帰るよ」



待て待て!!

私は貴方の変な負けず嫌いに付き合っていたんですが!!



それなのに、帰るのを急かされるって...



まあ、無事に帰宅することは出来たし、許してあげるか。