結と縁結びの神様

「ありがとう珠、送ってくれて」

「別にいいわよ。それに、私の方こそごめんなさいね」

「え?」

「ほら、ヒナゲシのこととか、お嫁のこととか」

珠は、自分の頬をポリポリとかいていた。

「ううん、私のほうこと色々と言っちゃって……」

私は、視線を下げて珠の服を掴む。

「珠は、私のことを考えてくれたんだよね?」

「ま、まぁ……。一応最悪なことにならなかったから良かったけど」

「でも、私は何も知らず自分の気持ちを珠にぶつけちゃって」

「しょうがないわよ、ちゃんと説明しなかった私が悪いんだから」

珠は、優しく私の髪を撫でる。

それが心地よくて、私の顔が綻ぶ。

今なら、言えるかもしれない。

「ねぇ珠」

「なぁに?」

私は、珠の顔を見つめ笑っていう。

「ありがとう!」

「っ!」

「今日はね、ちゃんとお礼を言おうと思っていたの、あの時助けてくれてありがとう、そして」

私は、珠の手を握る。

「私との縁を結んでくれて、ありがとう」

「……」

珠はびっくりして目を瞬かせていた。

そして、軽く笑っていう。

「どういたしまして」

「それと、この着物どうしよう?」

着替えてる時間がなかったから、そのまま着てきてしまったけど。