「ところで珠、覚悟はできてるよね?」

俺は恐る恐る振り返る。

「あ、あらぁ小娘、お風呂から出たのね?」

そこには、怒っているのかいないのか、分からない笑みを浮かべた結が仁王立ちで立っていた。

いや、これは絶対怒ってる。

「それで珠、さっきの言葉を説明してもらおうかな?」

「さっきの言葉?」

いったいどっちの?

お嫁のこと?

それともヒナゲシのこと?

分からず首を傾げると、結は華からハタキを受け取る。

「正解は……、どっちもよぉぉぉ!!!」

「ひぃぃぃぃ!!」

結の恨みのこもった一撃を俺は受けた。