☆ ★ ☆

「それで、さっきのどういうこと?」

「はい?」

「はい?」

二人は私の髪を洗いながら首を傾げる。

「だから、私が珠のお嫁さんになるってことだよ!」

それは本当のことなのだろか。

でも、なんで珠が私なんかを……。

「私達はてっきり珠様から聞いている思っていました」

先に応えてくれたのは姉の華。

「私達は、結様が珠様のお嫁様になられると聞いていただけでしたから」

そして、華に続いて波留が応える。

「でも、私まだ十四歳だよ?」

まだ全然子供だし、お嫁さんんは無理なんじゃ。

「そんなことありませんよ」

「えっ?!」

華の言葉に私は目を点にする。

「この結び世では、婚姻を結ぶのに年齢は関係ありません」

「そ、そうなの?!」

波留の言葉に思わず声を上げてしまった。

てっきり人世と同じく、ちゃんとした年齢を迎えてからかと思っていたのに、神様はなんでもありなの?!

「ですので、子供のうちに結婚されている神使や神様もおります」

「でも、それはなんか嫌だな」

「なぜですか?」

私の言葉に二人は首を傾げる。

「だって、下手したら好きでもない人と結婚する可能性もあるんでしょ?」